はじめに

電磁波って、ほんとに人体に悪影響なのですか?」というのが、最大の疑問だと思います。


WHO(世界保健機関)や経済産業省などの公的機関は、私たちが日常生活のなかで受けているレベルの電磁波が人体に有害であるという証拠は認められない。という公式見解をだしています。


私は別会社で、テレビアンテナ取り付けの仕事をしていますが、

地デジ電波って、電磁波なのよね~。怖いわ~・・・・」

っとお客様に言われた事があります・・・・大きな意味では、確かに地デジ電波(UHF)も電磁波ですが・・・・

 

電磁波は目に見えない物で、人体に影響があるのかもイマイチ分かりませんし、ただ漠然と「電磁波=有害」と思っている方が大多数なのではないでしょうか?

テレビの電波=電磁波は間違いない事ですが、人体に影響はほとんど無いと思われ、間違った認識や、過剰に反応している方が多いと思っている次第です。

ただ一方では、電磁波過敏症のように、体に異常をきたす方がいらっしゃるのも事実です。

ここでは、電磁波について、わかりやすく簡単に説明していきたいと思います

電磁波とは?

電磁波とは、『電場』と『磁場』が組み合わされたものです。

※『電場』とは、電気的な力(プラスとマイナスがくっつく力) が働く空間のこと。

※『磁場』とは、磁気の力 (N極とS極がくっつく力)が働く空間のこと。

 

電磁波は、『電場』と『磁場』が交互に発生しながら波のように伝わっていきます。

電磁波は、送電線等の電力設備や家電製品のまわりといった電流の流れるところに発生します。

 

電磁波は、「低周波」と「高周波」分類され、各々特性が異なります。

主に低周波は送電線、家電やパソコン等、高周波は携帯基地局、携帯電話/スマホやWifi等から発生します。

電磁波は周波数で表示し、周波数の低いもの(波長の長いもの)から順に、「電磁界」、「電波」、「光線」、「放射線」に分類されます。周波数が極端に低い電磁波(例:商用周波数50Hz/60Hz)は、波としての性質が失われ、「電磁界」と呼ばれています。

一言で言ってしまえば、誰もが毎日お世話になっている家電製品、その家電製品を動かす「電気」、その電気の副作物が電磁波と言えるかもしれません。

 

現代の住まいは電気が溢れ家電製品ばかりでなく、家を建てる際に配線を多くひくことにより建物そのものから電磁波が発生しています。

一般的な一戸建て新築住宅での電気の屋内配線の総量は、980mもあると言われています。

機能的で便利になればなるほど、照明やコンセントに供給される屋内配線も増えてきます。その屋内配線が、床下や壁の中に1km近くも入っているのです。

床下、ベッドや勉強机を配置する壁のすぐ内側。ありとあらゆるところに屋内配線が入り、床、壁から家電製品と同じくらいの電磁波が発生しています。

電磁波による健康被害

電磁波による人体への影響で、一度は耳にした事があるのが「電磁波過敏症」ではないでしょうか?

電磁波過敏症とは、電磁波を浴びると身体が過敏に反応する症状のことです。例えば、皮膚がピリピリする・倦怠感・頭痛・肩こりなどが主な症状ですが、症状が酷い方ですと、うつ症状や幻聴・幻覚と言った自律神経系の症状が出る方もおられるようです。

ただ、電磁波過敏症じたい、医学的に解明はされておらず、自律神経失調症や、単なる思い込みの場合も多く、電磁波過敏症と診断されるケースは少ないようです。

しかし、電磁波による人体への影響は少なからずあるのも事実です。

もし、ご自身が「電磁波過敏症」だと思われた場合、一度、電磁波測定士に相談するもの良いかもしれません。

電磁波測定士は医師ではありませんので、病気を治すことはできませんが、電磁波対策のプロですので、きっとお役に立てるかと思います。

電磁波測定

日本電磁波協会公認1級電磁波測定士が、ご自宅・会社等の気になる部分の電磁波を測定いたします。

測定には、ドイツファウザー製フィールドメーターFM-10型測定を使用し、主に家電製品や屋内配線から発生する低周波電磁波を測定いたします。

ご希望の方には、WiFi等の高周波電磁波も測定致しますが、低周波電磁波ほど正確に測定する事は不可能です。高周波電磁波は、参考値程度と思って下さい。

電磁波測定器

 

EMFA セーフティガイドライン

EMFワークスでは、EMFA(日本電磁波協会)の測定及び対策の対象としている低周波の電磁波(電場・磁場)についてのセーフティガイドラインを基準にし、安全の評価基準としています。

電場基準:25V/m以下
磁場基準:2.5mG(0.25μT)以下

安全基準の根拠

①MPR-II(スウェーデン:VDT電磁波規制ガイドライン)

交流電場:25V/m以下
交流磁場:2.5mG以下

スウェーデンで1990年に策定されたパソコンのモニターから発生する電磁波に対する安全基準。欧州をはじめ、電磁波対策を打ち出している多くの国・組織などで策定する安全基準の基礎とされています。EMFAでは、モニターから発生する電磁波(極低周波)とその他の家電製品や電気配線から発生する電磁波が同周波数帯であることから、住まいの電磁波環境も同様にあるべきと考え、基準策定のベースとしています。

②バウビオロギー(ドイツ:寝室領域におけるバウビオロギーの指針値 SBM-2015)

交流電場:1V/m以下(問題なし)1~5V/m(さほど問題なし)5~50V/m(かなり問題あり)50V/m以上(極めて問題あり)

交流磁場:0.2mG以下(問題なし)0.2~1mG(さほど問題なし)1mG~5mG(かなり問題あり)5mG以上(極めて問題あり)

ドイツ語のBau (建築、構成)、Bio (生物、生命体)、Logos(科学、精神)の3つの語源となった造語で、「人と自然環境との調和を目的とした精神性(理性)の高い建築」を意味します。建築生物学。
住まいを第三の皮膚として捉え、建材材料も皮膚機能を果たすべく、合成化学物質を含まず、かつ調湿性能をもった自然素材を中心に使っていくことなどが特徴の一つ。

住まいの4大環境要因として「空気」「熱」「湿気」と並んで「電磁波」について言及されており、住環境の不可欠な要素として指針が設けられている。

③日本国内での測定事例統計

これまでEMFA等が行った住宅における電磁波測定約500棟のうち、統計上の条件が合致する 154 棟、のべ 647 箇所のポイントで実施し、測定した結果を考察しました。

結論として、電気配線から発生する電場の強さが海外の平均値 16.13V/m(WHO 環境保健クライテリア №238)の 10 倍以上である箇所は、木造住宅の2階部分において67%にも及ぶことがわかりました。また、磁場についても、その強さが IARC(国際がん研究機関)による「2B(発がん性があるかもしれない)」と評価された4mG(0.4µT )以上である箇所は、全体の11%であることがわかりました。

※EMFA(日本電磁波協会)より引用